機械式駐車場の現場で、AIがほとんど使えない理由
― 現場歴10年の保守員が感じる、期待と現実 ―
「AIで現場仕事も効率化」は本当か?
最近は、
「AIで仕事が変わる」
「現場仕事もAI活用の時代」
みたいな話をよく見かけます。
正直、機械式駐車場の保守をやっている身としても、
期待したことはあります。
でも、結論から言うと――
今の現場では、AIの出番はほとんどありません。
これは否定でも悲観でもなく、
単純に「そういう構造になっていない」という話です。
機械式駐車場の現場で、AIが使えない理由
理由① 手が塞がっている
現場では、
-
工具を持つ
-
油が付く
-
安全確認をする
のが常です。
スマホを取り出して、
AIに聞いて、
画面を見て考える。
そんな余裕は正直ない。いや、正確には私にはそんな余裕は無い。
他の優秀な作業員のことは知りません。
理由② 設備が古すぎる
機械式駐車場は、
-
設置から20〜30年経っている設備
-
メーカーもまちまちで、既に無くなった会社も多い
-
マニュアルはほぼ全て紙、しかも無いことも多く、各社独自の物多め
-
図面が残っていない
なんてことも珍しくありません。
AIが活躍するには
「データ」が必要ですが、
そもそもデータ化されていない。
ここが一番の壁だと思っています。多分!
理由③ 現場の判断は「経験値」
異音、動きのクセ、故障のパターン
これって、
-
数値
-
ロジック
-
手順書
だけでは判断できない部分です。
AIに聞く前に、
体が先に動いていることの方が多い。
これはAIが悪いわけじゃなく、
現場仕事の性質だと思っています。
それでもAIが「役に立つ瞬間」はある
ただし、
まったく使えないわけではありません。
AIが役立つのは、
-
現場に行く前
-
作業が終わった後
このタイミングです。
たとえば、
-
作業内容を文章にまとめる
-
お客さん向けの説明文を作る
-
社内報告を整理する
-
修理方針を言語化する
こういう言語化作業。
ここではAIはかなり優秀です。
無理に使わない、という選択
一時期は、
「現場でもAIを使わなきゃ」
「使えてない自分は遅れてる?」
と思ったこともあります。
でも今は、
使えない場所があるのは当たり前だと思っています。
道具は万能じゃない。
出番がない場所もある。
それを無理に当てはめない方が、
結果的にラクでした。
それでも、メーカー側には期待している
個人的な私見ですが、
機械式駐車場が本当にAIで進化するなら、
-
制御部分
-
動作ログ
-
異常データの収集
こういったところを
メーカー主導でAI活用してくれないかなぁとは思っています。
個人や保守会社レベルでどうこうできる話ではない。
逆に言えば、
そこが整えば、
現場はかなり変わる可能性もある。
…まあ、
いつになるかは分かりませんが(笑)
AIは現場を変えない。でも人は少しラクになる
今のところ、
AIが現場作業そのものを変える気配はありません。
でも、
-
考える負担
-
書く負担
-
まとめる負担
こういう部分を減らしてくれるだけで、
仕事の消耗は確実に減りました。
才能はなくても、道具は使える。
それで「とりあえず並み」に近づけるなら、
それで十分だと思っています。
私には文章を書く才能は無いですがAIと一緒に発信しています。あなたもぜひ!
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